機上の空論

ANA SFC・JAL JGCとJCB THE CLASS(JCB ザ・クラス)での日常生活を綴ります

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20138/25

消費対象の変化とコンシェルジュデスク (PREMIUM CARD)

クレジット各社から「プレミアム系」と称する「コンシェルジュデスク」を付帯サービスとしたカードが急増して以来この数年間で、少し所得が高いという人から富裕層に向けたサービス物価の上昇が著しく、バブル等とは異なる底堅い推移を見せています。

例えば最近の都心や地方大型都市のホテルスパ(にあるアロママッサージ)は2時間約5万円です。数年前までは1時間半で25,000円位が相場だった気がしますし、現在では「数百万円」という入会金をとるところもあります。

これは既に「OL」達が気軽に使える金額ではなく、リピート利用するには非常に厳しい現状です。そしてすれ違う顧客も半分近くは男性ですし、年配の男性が若い女性を連れてきて、カルテを書いているシーンも見掛けます。

少し前までは「男にそんなものはいらない」と部屋で寝ていた男性陣が、何かの影響でスパやエステにでも行ってみようかと目覚めたのか?ホステスらと飲むことが富の象徴だと勘違いした男性陣が、今ではホテルのスパへ若い女性を連れていくようになったのか?或いは飲み代にかけるお金は無駄だという若い世代の経営陣の新しいお金の使い方なのか?少なからず「お金をかける場所が変わってきている」と思います。

消費対象の変化

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30~40代前半の若手経営陣は「身なり」や「マナー」「語学」や「ワイン」などの知識といった「自分自身への投資」にお金を掛け、ホステスらに支払うお金は無駄だと考える人が多く、よく言えば合理的です。

一方年配の経営陣は、あまり身なりや装いにはお金を掛けず、「接待」及び「クラブのホステス」と言った「外部への消費」が多いように見受けます。

IT企業を先頭とする昨今の躍進によって若手経営者が比較的まとまった現金を手にする環境が整ってきたことにより、「ニューリッチ」と言われる新しい富裕層が形成されました。

また、この数年間で引退した組(所謂、団塊の世代)の子供世代が現在の30~40才であり、親世代がバブルで学んだ教訓を反面教師とし、経営の合理性・妥当性を強く意識する若手経営陣が増えています。世代交代が進めば、消費対象が変わってきて当然ですね。

変化への対応

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日本では「お金持ち=年配」のイメージが強く、実質そうであったためか、男性向けの贅沢品などは、比較的オジサン色の強いデザインのものが多いですし、レストランやホテルなどの内装なども「ナチュラルテイスト」のものが中心でした。

しかし最近のホテルでは室内設備の操作表記を「英語」のみにしたり、「ビューバス」や「暗めの照明」に「質の良い音響環境」を整えるなど、若い層を意識した作りに変化しています。

まずロビーなども非常に暗くなり、年配の方はメニューを読むのも厳しい程、暗くなっていますね。

大都市のタワーマンションでも、年配層は「ビューバス」に抵抗があるが、比較的若い夫婦には歓迎されるため、低層階でも「ビューバス」導入の流れになりつつあるという話も聞いたことがあります。

また、先に述べた「スパ」も同様です。10年以上前に竣工したホテルでは、「フィットネス」はあっても「スパ設備」がなく、フロア全面改装で「スパ」にしたりなど近代化を図っています。

ホテル」は可能な限り「高層階」に設け(ビルの上層部をテナント利用)、最近のシティホテルでは全室50㎡以上にし(客室料も2倍以上に設定)、バスルームを大きくするなど、タワーマンションブームにも対応しつつある(自宅より景観が悪くてはホテルの価値を下げますし、マンションの実用性とホテルのラグジュアリー感で差別化を図っている)と言えます。

さらに「日本旅館」の代表ともいえる「温泉宿」も、一昔前の「大型かつ多くの客室数」ではなく「数棟の全室離れに専用露天風呂付き」で、本格的な「スパ」や「バー」も併設され「質に重きを置いた非日常感」が(料金は数倍でも)数ヶ月先まで予約で一杯となります。

世代交代

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各社の「コンシェルジュデスク」は、これらの世代交代消費対象の変化に対応しつつあるように思えます。

時を同じくして台頭した多くの若手経営陣や、私のように何でもまずは自分でやってみないと気が済まない性格の人間は、合理化を優先し、秘書を含め削減できる経費は最大限に削ろうとします。そして残ったお金を自由に投資します。

しかし「若手」は「キャリアや人脈」という点で年配層に劣ることが多く、そこで「困ったときにコンシェルジュデスクはいかがですか?」というシナリオではないでしょうか。

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ウィキペディアで「富裕層」の定義を見たところ、「100万ドル以上の投資可能資産を所有」し、その職業は「民間企業経営者や役員、開業医、弁護士、公認会計士、税理士など、また職業柄インターネット(IT系)に携わることが多い」とあります。

「民間企業経営者・役員」は年代にもよりますが、その他は「組織に拘束されず、秘書が(多くの場合)いない、個々の能力を現金化している専門職」と言えますね。

今後の行方

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誰でも「社長」を名乗ることができる現在と照らし合わせると、今後対応すべき(又は今まさに対応しようとしている)階層が見えてきます。この一連の流れで、各社コンシェルジュデスクは「個人・法人を問わず1対1で向き合う」必要性に迫られていると考えています。

そしてこれらの層は、「自分ルール」を強く押し通せる立場にある人が多く、どんなに高い年会費を支払ったとしても、あまり周囲を気にしなくて良い環境が整っていますし、納得させるだけの使い道を示すことができる(時間もお金も配分を自分で決められる)であろう人達ですね。

これは好きなときに「休暇を取る」「旅行に行く」「買い物をする」「娯楽を楽しむ」ということができる、各社コンシェルジュが「最もサービスの対象としている人達」と言えるのではないでしょうか。

そのうちカード会社は「経費決済歓迎」に変わりそうですね。売上げ第一であれば当然の結果ですが。